ドイツの社会学者、
マックス・ウェーバー(1864~1920)は、デュルケムと同じく、社会学の確立に貢献した人物である。彼の関心は西欧の近代資本主義の基盤と考えられる、西欧合理主義に潜む社会現象の解明に向けられていた。
彼は特に
社会的行為という視座から社会を分析した。彼は社会学を「
社会的行為を解釈し理解することによって、その社会的行為のプロセス及び結果を因果的に説明する科学」と定義した。このように、社会的行為の意味や理解に焦点を当てたところから、彼の社会学は
理解社会学と呼ばれる。それは社会現象を、関与する個々の人間の行為へと分解し、行為の動機へを手がかりに社会現象を因果的に説明しようとしており、社会現象を意味現象と重ね合わせながら分析しようとしたのである。