リントンは、文化とパーソナリティの関係に注目し、ある文化を共有する人に見られる
基本的パーソナリティと性別、年齢別、階級別に異なる
地位のパーソナリティを区別する。
また彼は、文化というものが研究者によって抽象化された構成概念という側面をもつと捉え、
現実文化型と
構成文化型の2つの操作概念を提示する。
現実文化型とは、成員によって学習され分有された行動様式の総体を指す。
一方、ある社会の特徴を捉えようとする時、そこでは現実文化型からの抽象化が行なわれる。彼は現実文化に見られる最頻値を抽出することによって、その特徴づけを行なう。そしてその最頻値から導き出された文化の型を彼は構成文化型と呼んだ。その意味で構成文化型とは文化現実文化型の代表値であるといえる。