社会学理論・研究ノート-大昔の偉い人は何を考えたのかー


カテゴリ:社会的自我の理論( 2 )



ミード(自我発達論)

アメリカの社会学者G.H.ミード(1863~1931)は、精神や自我が社会的相互作用の中で形成されると考える。特に彼は、他者の役割を認知し、その役割を取得することによって社会的自我(social self)が形成されるという。

彼はその役割取得を説明するため、プレイからゲームへという段階的な説明概念を用いる。
まずプレイの段階では、特定の他者の役割取得が行なわれると考える。子どものごっこ遊びなど、子どもが自分ではない他者の役割をまねて遊ぶ中に、他者の役割の認知、理解をみていると指摘する。
続くゲームの段階では、集団全体の中での役割取得が行なわれると考える。集団内の共通目標との連関で自己の役割を位置づけるということがなされる。そしてこのようなプロセスを経て、やがて社会一般の期待や規範の内面化がなされることになる。これを特に一般化された他者の役割取得と呼んだ。

このように他者との相互作用を通じて役割を認知、受容して、社会的な自我を形成していくわけであるが、ミードはこれらを一方的受け入れるような人間を想定していない。
彼は自我をI(主我)とMe(客我)に区分する。組織化された他者や、社会全体の役割や態度を取得した自我をMeと呼び、その一方でMeに同調したり批判する自我をIと呼ぶ。このIとMeの相互作用(構成的、反省的、問題解決的な思考=内なる会話=精神)を通じて自我は発達するとミードは主張するのである。
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by ksnksociology | 2006-06-20 01:16 | 社会的自我の理論


クーリー(鏡に映った自我)

アメリカの社会学者、クーリー(1864~1929)は、人間が他者の反応に対する自我の反応として形成される社会的自我(social self)を有するという。このことを説明するために、彼は鏡に映った自我という概念を提示する。これは、人が他者がどのように自己を評価しているかを他者との相互作用によって、すなわち他者との相互作用を通じて知ることになると指摘する。

彼は他者を自己を映し出している鏡と捉え、この他者との相互作用とそこに映し出された反応としての他者の振る舞いを考慮することによって形成される自我社会的自我と呼ぶ。

そして、彼は社会的自我が形成される場である家族、仲間集団、近隣集団などの基本的社会集団第一次集団(primary group)と呼ぶ。この第一次集団は成員間の親密で対面的な結びつきによって成立しており、連帯感と一体感を持ち、幼児期の道徳的意識が形成される社会的基盤であり、その結果として社会秩序の形成に貢献していると指摘する。
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by ksnksociology | 2006-06-20 00:40 | 社会的自我の理論

    

大学院入試・試験用のメモ。底本…公務員試験地方上級・国家Ⅱ種バイブル⑩社会学<新装版>(早稲田経営出版)A.ギデンズ『社会学』第4版(而立書房)など、まだまだ追加予定!
by ksnksociology
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