人気ブログランキング | 話題のタグを見る

社会学理論・研究ノート-大昔の偉い人は何を考えたのかー


ブルデュー(文化的再生産論)

ブルデュー(1930~)は、フランスの伝統的な民族集団から教育システム、国家権力にいたる多面的な分野に関心を寄せ、そこから独自の文化的再生産論を展開した。
彼は既成の自明化された知識に関して批判的な距離をとり、実践的な行為の理解を追及した。そして、構造と実践の相互規定的なダイナミズムを分析し、さらには文化的な再生産過程の分析を通した社会構造の再生産と変革されていくメカニズムの解明を求めた。


彼は、人々の行為は常に規則に縛られているわけではなく、状況に応じて選択される、すなわちハビトゥスに基づくと考える。ハビトゥスとは、経験に基づき、個人の内面に定着している、知覚、思考、実践行動を持続的に方向づける性向である。それはまた、集合的に形作られ、個性を集合的秩序のなかに組み入れるものであり、それゆえ、社会構造の維持や再生産する行動性向をもたらすと考える。


また彼は、社会構造の再生産過程を分析する中で、階層を伴う社会的差異がいかに形成され、そして、その階層構造がいかに正当化されるかを注目する。
例えば、フランスにおいては、教育機会の均等に向けた制度改革が行われているにもかかわらず、高等教育機関の進学者に中産階級と労働者階層の間で明らかな階層間格差が生じている現実を指摘した。彼はこの問題の根本を、文化資本の格差にみている。そこでは、外見的には自由で平等に見える枠組みの中で、選別が合理化、正当化されていると指摘した。

彼はこのような、階級関係の再生産案件である支配の正当化、あるいはそれにまつわるハビトゥスの再生産が文化の制度的メカニズムを介して間接的、非人格的に行われることを、文化的再生産と呼んだのである。
by ksnksociology | 2006-04-25 04:30 | 現代の社会学理論

<< ウォーラスティン(世界システム論)      ハバーマス(批判理論・コミュニ... >>

大学院入試・試験用のメモ。底本…公務員試験地方上級・国家Ⅱ種バイブル⑩社会学<新装版>(早稲田経営出版)A.ギデンズ『社会学』第4版(而立書房)など、まだまだ追加予定!
by ksnksociology
カテゴリ
以前の記事
お気に入りブログ
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧